小芋(3.2kg)
実家の故・愛犬マロン(30kg)
いきなりで恐縮だけれども、ネコの話でも帰宅途中見かけた車道を自転車で逆走していた宍戸留美似の女子高校生の話でもない。
「床で寝る生き物」たちの話だ。
こやつらはモフモフしているせいか、固いところでも平気で熟睡する。開けているところのど真ん中でも堂々とした寝姿を晒す。
「寝たいところが私の寝床」なのだ。
寝床を得るというのは、自身のパーソナルスペースを定義したことにも似ており、つまり、彼のモノたちは床上の支配者なのだ。
しかし我が家にはもう一人の支配者がいる。
おくさんである。
常日頃から「地べた、らぶ」を公言する、このもう一人の支配者は、小芋と同じ地平で日々領有権をその寝姿で主張している。
今夜も支配者たちは床の上で静かに、しかし悠然と領地を治めている。
・・・うん。
フローリング戦線は本日も異常なし。
然しながら一年後、ここにさらにもう一人、地を這う支配者の血を継いだ英雄が君臨することを、決して忘れずに、今日も掃除機をかける。
家はキレイにしよう。